30

30の駅、
30の音風景

山手線を一周すると、東京のすべてが聞こえる。
34.5km、30駅。乗車時間にして約1時間。
しかし音で一周すると、まるで5つの都市を旅したかのようだ。

01
Station 01 · Tokyo

東京

Tokyo Station

すべての始発、すべての終着。

0:00 / 5:00
東京駅のホームに立つと、まず耳に入るのは新幹線の発車ベルだ。在来線ホームにいるのに、隣のホームから伝わる高速鉄道の気配が東京駅だけの音の重層感を生んでいる。乗客の足音はビジネスシューズの硬質な響きが多く、新宿の雑踏とは明らかにリズムが違う。丸の内側と八重洲側では反響の質も変わる。レンガの丸の内口は音が柔らかく吸われ、ガラスの八重洲口は硬く跳ね返る。
75 dB
音圧レベル
168
ACI(音の複雑性)
-0.45
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
35%
電車
30%
アナウンス
18%
メロディ
10%
その他
7%
02
Station 02 · Kanda

神田

Kanda Station

サラリーマンの街は、意外と静かだ。

0:00 / 5:00
ガード下の居酒屋街のイメージとは裏腹に、ホーム上は比較的穏やかだ。狭いホームに音が反響する独特のこもり感がある。夕方6時を過ぎると、人々の足取りが確実に速くなる。改札の向こうに居酒屋が待っているのだ。金曜の夜だけ、このホームの音圧が5dBほど上がる。酔った声ではなく、開放感のある笑い声で。
72 dB
音圧レベル
155
ACI(音の複雑性)
-0.38
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
32%
人声
30%
アナウンス
15%
環境音
15%
その他
8%
03
Station 03 · Akihabara

秋葉原

Akihabara Station

電気街の音は、ホームまで上がってくる。

0:00 / 5:00
山手線で最も「街の音」がホームに侵入してくる駅の一つ。高架下の電気街から立ち上がるアニメソング、メイドカフェの呼び込み、外国語の混在。秋葉原のホームの音は「秋葉原の街の音」そのものだ。京浜東北線との並走区間で、隣を通過する電車の風圧がマイクを揺らす。2010年代と2020年代では、聞こえてくるBGMのジャンルが明らかに変わっている。
76 dB
音圧レベル
172
ACI(音の複雑性)
-0.52
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
街音
28%
電車
25%
人声
25%
アナウンス
14%
その他
8%
04
Station 04 · Okachimachi

御徒町

Okachimachi Station

アメ横の喧騒が、ホームにまで届く。

0:00 / 5:00
御徒町の音を録ると、必ずアメ横が混ざる。「はいはい安いよ安いよ!」の呼び込みが、高架のホームまで不思議と聞こえてくる。商売の活気が音圧として可視化される駅。年末は通常より10dB以上跳ね上がる。宝飾店が集まる南口側と、アメ横の北口側では音の性質がまるで違い、同じ駅なのに2つの音風景がある。
74 dB
音圧レベル
163
ACI(音の複雑性)
-0.41
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
33%
電車
28%
街音
20%
アナウンス
12%
その他
7%
05
Station 05 · Ueno

上野

Ueno Station

多言語のるつぼ。北の玄関口。

0:00 / 5:00
上野は山手線の中でも多言語度が極めて高い駅だ。美術館・動物園への観光客、アメ横で買い物する外国人旅行者。アナウンスも日英中韓の4ヶ国語。1つの駅で4つの言語が同時に響く空間は東京でもそう多くない。かつて「北の玄関口」と呼ばれた名残で、長距離列車のアナウンスが重なり、音のレイヤーが厚い。
77 dB
音圧レベル
175
ACI(音の複雑性)
-0.48
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
38%
電車
26%
アナウンス
18%
自然音
10%
その他
8%
06
Station 06 · Uguisudani

鶯谷

Uguisudani Station

山手線で、最も静かな駅。

0:00 / 5:00
ラブホテル街のイメージとは裏腹に、ホームに立つと聞こえるのは風の音と鳥の声だ。乗降客数は山手線最少。電車が去った後の2分間の静寂は、新宿では絶対に録れない。NDSIがプラス値を示す数少ない駅——つまり自然音が人工音を上回る瞬間がある。上野公園の森が、音として届いているのかもしれない。
58 dB
音圧レベル
142
ACI(音の複雑性)
+0.31
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
自然音
35%
電車
28%
人声
15%
環境音
14%
アナウンス
8%
07
Station 07 · Nippori

日暮里

Nippori Station

京成線が運んでくる、空港の気配。

0:00 / 5:00
日暮里は山手線と京成スカイライナーが交差する場所だ。成田空港行きの特急が通過するたびに、飛行機に乗る前の高揚感をまとった音が混じる。大きなスーツケースのゴロゴロ音、英語の問い合わせ、発車標の電子音。常磐線の通過音も加わり、3路線の音が重なる複雑な音場を形成している。
73 dB
音圧レベル
161
ACI(音の複雑性)
-0.35
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
35%
人声
25%
他路線
20%
アナウンス
12%
その他
8%
08
Station 08 · Nishi-Nippori

西日暮里

Nishi-Nippori Station

千代田線への乗り換え客が、足早に通り過ぎる。

0:00 / 5:00
西日暮里は「通過する駅」だ。千代田線への乗り換え客がホームを足早に横切る音が、この駅の基調を作っている。人声よりも足音が目立つ珍しい駅。ホームが狭く、電車との距離が近いため走行音の迫力がある。開成高校の学生たちの声が朝だけ混じる。その声が消える春休みは、音風景がガラリと変わる。
70 dB
音圧レベル
156
ACI(音の複雑性)
-0.3
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
32%
足音
26%
アナウンス
16%
環境音
16%
その他
10%
09
Station 09 · Tabata

田端

Tabata Station

京浜東北線が並走する、静かな分岐点。

0:00 / 5:00
田端は山手線と京浜東北線の分岐点だが、その地味さゆえにターミナル駅のような喧騒はない。むしろ並走する京浜東北線の走行音が心地よいリズムを作る。ホームから見える広い空が、音にも反映されている。反射する壁がないぶん、音がすっと消えていく。この「音の抜け感」は田端ならでは。
65 dB
音圧レベル
148
ACI(音の複雑性)
-0.15
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
36%
人声
22%
環境音
20%
アナウンス
14%
その他
8%
10
Station 10 · Komagome

駒込

Komagome Station

六義園の緑が、音にも染み出す。

0:00 / 5:00
駒込は地上駅で、すぐ隣に六義園がある。春のしだれ桜の季節は観光客で賑わうが、それ以外の時期は驚くほど穏やかな音環境だ。NDSIがほぼゼロ——自然音と人工音が拮抗する境界線上の駅。南北線への乗り換え動線は地下に潜るため、ホーム上の人口密度が低く保たれている。鳥の声が聞こえる数少ない山手線駅。
62 dB
音圧レベル
145
ACI(音の複雑性)
+0.05
NDSI(自然度)
地上
ホーム構造
電車
30%
自然音
25%
人声
22%
アナウンス
14%
その他
9%
11
Station 11 · Sugamo

巣鴨

Sugamo Station

「おばあちゃんの原宿」は、声のトーンが違う。

0:00 / 5:00
巣鴨といえば「おばあちゃんの原宿」。地蔵通り商店街の活気がホームにまで届く。面白いのは人声の周波数帯が他の駅と明らかに違うこと。高齢者の穏やかな会話は、渋谷の若者のガヤより低い帯域に集中する。縁日の日は音圧が跳ね上がるが、声のトーンは柔らかいまま。この「うるさいのに穏やか」という矛盾がデータに現れる。
68 dB
音圧レベル
158
ACI(音の複雑性)
-0.22
NDSI(自然度)
地上
ホーム構造
人声
32%
電車
28%
街音
18%
アナウンス
14%
その他
8%
12
Station 12 · Otsuka

大塚

Otsuka Station

都電荒川線が真下を横切る、二層の音。

0:00 / 5:00
大塚の特異性は都電荒川線の音だ。山手線のホームの真下を路面電車が走っている。レールの軋み、踏切の警報、都電特有の甲高いモーター音。上から山手線、下から都電——2つの鉄道の音が垂直に交差するのは山手線30駅でここだけ。都電が廃止されたら二度と録れない音だ。
71 dB
音圧レベル
160
ACI(音の複雑性)
-0.33
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
30%
都電
22%
人声
24%
アナウンス
14%
その他
10%
13
Station 13 · Ikebukuro

池袋

Ikebukuro Station

東と西で、まったく別の街が鳴っている。

0:00 / 5:00
池袋は新宿に次ぐ巨大ターミナルだが、音の性格が東西でまったく違う。東口は中華系の飲食店とアニメショップ西口は東武百貨店と芸術劇場。ホーム中央に立つと、この2つの街の音が左右から同時に聞こえる。西武線と東武線のメロディも混じり、音の複雑性を示すACIは新宿に迫る182。
80 dB
音圧レベル
182
ACI(音の複雑性)
-0.65
NDSI(自然度)
地上
ホーム構造
人声
40%
電車
25%
アナウンス
16%
メロディ
10%
その他
9%
14
Station 14 · Mejiro

目白

Mejiro Station

住宅街が生んだ、掘割の静寂。

0:00 / 5:00
掘割駅特有のコンクリート壁が音を閉じ込めるはずなのに、不思議と静かだ。住宅街のど真ん中にある駅で、街の騒音そのものが少ない。壁に反射する電車の走行音だけが残響として残り、それが消えると虫の声すら聞こえる。池袋のたった1駅隣とは思えない。学習院大学の森が、防音壁のように機能している。
60 dB
音圧レベル
140
ACI(音の複雑性)
+0.15
NDSI(自然度)
掘割
ホーム構造
電車
35%
自然音
25%
人声
18%
残響
14%
その他
8%
15
Station 15 · Takadanobaba

高田馬場

Takadanobaba Station

鉄腕アトムが、毎日ホームで鳴る駅。

0:00 / 5:00
高田馬場の発車メロディは「鉄腕アトム」。手塚治虫が科学省を高田馬場に設定したことに由来する。掘割構造の壁に反射したメロディが独特のエコーを生む。同じメロディを地上駅で鳴らしたら、まったく違う聞こえ方になるだろう。学生街ならではの若い声のガヤと、アトムの電子音。この組み合わせは高田馬場だけのものだ。
74 dB
音圧レベル
165
ACI(音の複雑性)
-0.4
NDSI(自然度)
掘割
ホーム構造
人声
32%
電車
28%
メロディ
16%
アナウンス
14%
その他
10%
16
Station 16 · Shin-Okubo

新大久保

Shin-Okubo Station

韓国語とスパイスの香りが、音になる街。

0:00 / 5:00
コリアンタウンとして知られる新大久保は、山手線で最も多国籍な音が聞こえる駅だ。韓国語はもちろん、ネパール語、ベトナム語、ミャンマー語。K-POPのBGMが路面店から漏れ、焼肉の排気ファンの低音が通奏低音のように響く。掘割構造がそれらの音を閉じ込め、独特の「ごった煮感」を生んでいる。
72 dB
音圧レベル
170
ACI(音の複雑性)
-0.48
NDSI(自然度)
掘割
ホーム構造
人声
34%
多言語
22%
電車
24%
アナウンス
12%
その他
8%
17
Station 17 · Shinjuku

新宿

Shinjuku Station

1日364万人が生む、音の洪水。

0:00 / 5:00
日本最大の駅は、日本で最もうるさい駅でもある。14番線(外回り)に立つと、音のレイヤーが5層は重なっているのがわかる。足音、話し声、発車メロディ、アナウンス、隣の中央線。すべてが同時に鳴り、どれか一つを聴き分けることが不可能な「音の洪水」状態。スペクトログラムはほぼ全帯域が埋まった真っ赤な画面になる。深夜0時を過ぎた瞬間の静寂との落差が、最も劇的な駅でもある。
82 dB
音圧レベル
187
ACI(音の複雑性)
-0.72
NDSI(自然度)
地上
ホーム構造
人声
42%
電車
28%
アナウンス
15%
メロディ
8%
その他
7%
18
Station 18 · Yoyogi

代々木

Yoyogi Station

新宿の隣に、こんなに静かな駅がある。

0:00 / 5:00
代々木は新宿からわずか700mしか離れていないのに、音圧が20dB近く下がる。日本最大のターミナルの隣にこれほど静かな駅があるという事実が、東京の音風景の多様性を象徴している。中央・総武線との共用ホームだが、利用者が少なくアナウンスの合間の静寂が長い。代々木公園の森の気配が、わずかに漂う。
63 dB
音圧レベル
144
ACI(音の複雑性)
-0.08
NDSI(自然度)
地上
ホーム構造
電車
32%
人声
24%
自然音
20%
アナウンス
14%
その他
10%
19
Station 19 · Harajuku

原宿

Harajuku Station

2020年、新駅舎が「原宿の音」を書き換えた。

0:00 / 5:00
2020年に建て替えられた原宿駅は、木造の旧駅舎とはまったく違う音響特性を持つ。ガラスとスチールの新駅舎は音を硬く反射する。旧駅舎の木の温もりが吸っていた余計な音がなくなり、竹下通りから上がってくる若者の喧騒がダイレクトに響く。明治神宮側の出口では一転、森の静けさが迎える。この極端な落差が原宿の面白さ。
69 dB
音圧レベル
158
ACI(音の複雑性)
-0.2
NDSI(自然度)
地上
ホーム構造
人声
34%
電車
26%
街音
18%
アナウンス
14%
その他
8%
20
Station 20 · Shibuya

渋谷

Shibuya Station

2023年改装。新しい音が、まだ馴染んでいない。

0:00 / 5:00
渋谷は2023年に駅舎が大幅に改装された。つまり今の渋谷駅の音は、まだ「新しい音」だ。改装前のコンクリートの反響と、改装後のガラスとスチールの響きは明らかに違う。数年後に再録音したとき、この「新品の音」がどう経年変化するかを記録することに価値がある。ハチ公口のスクランブル交差点の信号音が、ホームまで微かに届く。
79 dB
音圧レベル
180
ACI(音の複雑性)
-0.62
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
40%
電車
26%
アナウンス
16%
街音
10%
その他
8%
21
Station 21 · Ebisu

恵比寿

Ebisu Station

「第三の男」のメロディが、掘割に響く。

0:00 / 5:00
恵比寿の発車メロディは映画「第三の男」のテーマ曲。エビスビールの工場があったことに由来する。掘割駅の壁面がこのツィター風のメロディを独特のリバーブで包む。渋谷から1駅で音圧が10dB以上下がり、おしゃれなカフェの街らしい落ち着きが音にも表れる。湘南新宿ラインの通過音だけが、この静けさを時折破る。
68 dB
音圧レベル
155
ACI(音の複雑性)
-0.25
NDSI(自然度)
掘割
ホーム構造
電車
30%
人声
28%
メロディ
16%
アナウンス
16%
その他
10%
22
Station 22 · Meguro

目黒

Meguro Station

掘割の深さが生む、独特の残響。

0:00 / 5:00
目黒は山手線の掘割駅の中でも特に深い位置にホームがある。コンクリート壁に囲まれた空間は、まるでトンネルの中にいるような音響特性を持つ。電車のブレーキ音が壁に反射して独特の金属音を残す。南北線・三田線への乗り換え動線で地下に降りる人の足音が、徐々にフェードアウトしていく様子が面白い。
67 dB
音圧レベル
152
ACI(音の複雑性)
-0.18
NDSI(自然度)
掘割
ホーム構造
電車
34%
人声
24%
残響
18%
アナウンス
14%
その他
10%
23
Station 23 · Gotanda

五反田

Gotanda Station

東急池上線が、もう一つの音を加える。

0:00 / 5:00
五反田は山手線の高架ホームの真下に東急池上線のホームがある。大塚の都電と似た構造だが、こちらは私鉄の電車同士の競演。池上線の3両編成の軽い走行音と、山手線の11両編成の重い走行音の対比がはっきり録れる。目黒川を渡る風が高架ホームに吹き上げ、季節の変わり目が音でわかる。
70 dB
音圧レベル
157
ACI(音の複雑性)
-0.32
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
32%
人声
26%
他路線
18%
アナウンス
14%
その他
10%
24
Station 24 · Osaki

大崎

Osaki Station

りんかい線の分岐。オフィス街の静けさ。

0:00 / 5:00
大崎はりんかい線との直通運転の分岐点だが、オフィス街特有の「無機質な静けさ」がある。平日昼間はビジネスパーソンの革靴の音が規則正しく響き、休日は一転して人がいない。この平日と休日の音圧差が山手線で最も大きい駅の一つ。再開発エリアのビルの谷間で風が唸る音が、夜間に目立つ。
66 dB
音圧レベル
150
ACI(音の複雑性)
-0.2
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
34%
人声
24%
環境音
18%
アナウンス
14%
その他
10%
25
Station 25 · Shinagawa

品川

Shinagawa Station

新幹線の発車音が、山手線ホームに重なる。

0:00 / 5:00
品川は東京駅と同様に新幹線が発着するが、ホーム間の距離が近いため新幹線の音がより直接的に届く。N700系の「プシュー」というエアブレーキ音、「まもなく、のぞみ○号が発車します」のアナウンス。リニア中央新幹線の工事音も2026年現在はまだ響いている。京急線の独特の発車ブザーも混じり、3社の鉄道音が交差する。
78 dB
音圧レベル
178
ACI(音の複雑性)
-0.55
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
32%
電車
28%
新幹線
18%
アナウンス
14%
その他
8%
26
Station 26 · Takanawa Gateway

高輪GW

Takanawa Gateway Station

2020年開業。山手線で最も新しい音。

0:00 / 5:00
2020年に開業した高輪ゲートウェイは、山手線で最も新しい駅であり、最も新しい音を持つ駅だ。隈研吾デザインの折り紙のような大屋根は、音を独特の方向に散乱させる。AIによるアナウンスのイントネーション、無人コンビニの電子音。従来の駅にはなかった「テクノロジーの音」が基調にある。10年後、この音はどう変わるのか。
64 dB
音圧レベル
146
ACI(音の複雑性)
-0.1
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
32%
人声
22%
環境音
22%
アナウンス
14%
その他
10%
27
Station 27 · Tamachi

田町

Tamachi Station

京浜東北線が並走する、オフィス街のリズム。

0:00 / 5:00
田町はオフィス街と慶應大学のキャンパスに挟まれた駅だ。平日の朝はスーツの足音と学生の足音が混在する独特のリズムを刻む。京浜東北線との並走区間で、2つの電車がすれ違う瞬間の風圧がマイクを直撃する。芝浦の運河からの潮風が、夏の夜にわずかな湿気を音に加える。
69 dB
音圧レベル
154
ACI(音の複雑性)
-0.28
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
32%
人声
28%
環境音
18%
アナウンス
14%
その他
8%
28
Station 28 · Hamamatsucho

浜松町

Hamamatsucho Station

モノレールの離陸音が、ここだけの音を作る。

0:00 / 5:00
浜松町の音を特徴づけるのは東京モノレールの存在だ。羽田空港に向かうモノレールが頭上を通過するとき、ゴムタイヤ特有の「ヒューン」という音がする。鉄輪の電車とはまったく違う周波数。空港行きのスーツケース音、浜離宮恩賜庭園の木々を抜ける風音も加わる。竹芝桟橋の汽笛が聞こえる日もある。
73 dB
音圧レベル
162
ACI(音の複雑性)
-0.38
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
電車
28%
人声
26%
モノレール
20%
アナウンス
16%
その他
10%
29
Station 29 · Shimbashi

新橋

Shimbashi Station

サラリーマンの聖地。金曜の夜が最もうるさい。

0:00 / 5:00
新橋は「サラリーマンの聖地」と呼ばれるだけあって、平日の夕方以降にdBが急激に上がる。特に金曜18時以降の音圧上昇は山手線全駅で最も急激。ガード下の居酒屋から溢れる笑い声、SL広場のテレビ取材マイク、ゆりかもめの発着音。日テレの社屋からイベントの音が漏れることもある。
76 dB
音圧レベル
173
ACI(音の複雑性)
-0.5
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
36%
電車
28%
アナウンス
16%
街音
12%
その他
8%
30
Station 30 · Yurakucho

有楽町

Yurakucho Station

ガード下の昭和と、銀座の令和が交差する。

0:00 / 5:00
有楽町のホームは昭和と令和の音が同時に鳴る場所だ。ガード下の焼き鳥屋の換気扇の低音と、銀座4丁目方面から届くラグジュアリーブランドのBGM。再開発でガード下の店舗が次々と閉じている今、この「昭和の音」は記録しておかなければ消える。東京駅まであと1駅。山手線一周の最後の音は、この新旧混在のカオスだ。
74 dB
音圧レベル
166
ACI(音の複雑性)
-0.42
NDSI(自然度)
高架
ホーム構造
人声
34%
電車
28%
ガード下
16%
アナウンス
14%
その他
8%

Columns

読む音風景

30駅のデータから見えてくる、東京の音の構造。

新宿 vs 鶯谷:山手線の最大音量差

24 dB

1日の乗降客数364万人の新宿と、最少の鶯谷。たった4駅の距離で音圧は24dBの差がある。これは「にぎやかな交差点」と「静かな図書館」ほどの違いに相当する。

高架 vs 掘割:構造が変える音の反響

山手線の駅は大きく3タイプに分かれる。高架駅は音が空に逃げる開放型。掘割駅はコンクリート壁に音が跳ね返り独特の残響が生まれる。地上駅はその中間。同じ電車の音なのに、構造だけでまったく違う音風景になる。

発車メロディが最も長い駅

高田馬場の「鉄腕アトム」は山手線の発車メロディの中でも知名度が高い。しかし最も長く鳴る駅は時間帯によって変わる。ラッシュ時はメロディが途中で切れ、深夜は最後まで流れる。同じ駅でも時間帯で「聴こえるメロディの長さ」が違う